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2016年6月

2016年6月29日 (水)

古いラジオの修理

今回の修理例は VICTOR 2バンドホームラジオ 5H-258

I様よりご依頼いただいた お亡くなりになったお母様が使われていた ご家族の思い出の品で 動作しないままにしておくのは心苦しいとのことで 今回、当方を見つけていただき修理依頼いただきました。

回路はシリコントランジスタ5石(CANタイプの石)のスーパーヘテロダイン 2バンド受信機です。回路構成は真空管ラジオからの踏襲です。 私も趣味で 小 中学生の頃にいじっていましたので その当時のラジオとほぼ同じ回路で非常に懐かしいです。 

ゲルマニウムトランジスタの時代が終わりシリコントランジスタに変わった時代のラジオです。 CANタイプのシリコントランジスタは今となっては貴重ですね。

長年使われたため 初期はこの写真のような状態でした。年期を感じます。

Vrdo

音は全く出ません ハム音が出るため音声系の回路は生きています。

修理経緯

・一部 外部入力に切り替えるための配線改造箇所がありましたのでオリジナル回路に復元(動作しない部分の修理完了)

 

他の故障および問題点確認

・基本動作確認 OK 音声も正常 但し歪み、ノイズ、ボリウムガリ多い

修理

・分解 洗浄、掃除、乾燥

・ダイヤル糸確認、調整

・電解コンデンサー交換

・ボリウム洗浄

・直流バイアス確認 他、半導体動作点確認

・スピーカー穴あき修理

修理後の内部写真

Raji3

調整、計測

・IF調整

・オシロスコープにより RF OSC 波形確認

・SGによりダイヤル:周波数調整 トラッキング調整

・SGにてAM変調した波形を受信し、検波出力の音声波形をオシロスコープで確認

・音声増幅回路の歪確認 

・エージング

以上で正常となりI様にお渡ししました。

仕上がりの写真は下記です。 キレイになりました。

Vr

今回はご利用ありがとうございました。

復活したラジオ まだまだ動いてほしいですね。

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2016年6月10日 (金)

ラジオ修理 近況と再開予定

昨年と今年の初めは修理以外の業務の納期対応で忙しく、なかなか修理品が完成できない状態が続きました。お待ちいただいて申し訳ございませんでした。

5月に入って少しづつ修理完成品をお送りしております。(難易度の低いもの、早く治ったものを先に発送しております。 納期優先ではなく 故障箇所のみの修理ではなく故障した原因の解析と修理による再故障防止を心がけています。 調整については 性能、仕様優先で故障解析、修理をします。) 

発送状況(5月1日以降)

ラジオ ICF-SW33  ユーザーチェックOK

アンプ PM80      ユーザーチェックOK

ラジオ ICF-7600DA 発送済み ユーザーチェック中

ラジオ RF-2200 発送済み ユーザーチェック中

電蓄  DYNATONE STI-601  発送済み ユーザーチェック中

発送予定(6月10日以降)

ラジオ ICF-7600DS 故障解析、修理完

ラジオ ICF-B100   故障解析、修理完

ラジオ修理に関しましてはあと4台のラジオ修理が完了しましたら新規修理受付を再開致します。

4台終了後に 受付開始のメッセージを書きますのでコメントをつけてください。

当方はユーザーが大切に使い続けている製品のみ修理をしております。

(修理品に関しましては「転売目的の故障品の修理は一切受け付けておりません」)

エンジニア1名ですので 急がれる方の修理には向きませんのでご了承ください。

私はカラーテレビジョン修理技術者の資格(18歳のとき取得) ラジオ音響技能検定(AR検定2級)(24歳のとき取得)資格を持っていましたが 時代の流れか AR検定もなくなり どちらの資格もなくなったため、 本年 5月に家電総合エンジニア(生活家電エンジニア+AV家電エンジニア)(56歳)を取得しました。 

Kaden

今後も 本業の合間になりますが細々と思い出の品物などの故障修理にご協力します。

 

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